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 5月23日に遭遇した上位蜃気楼は、僕自身、宗谷では初めてだから、発生原因の傾向すらわかっていない。ただ、暖気移流だけが原因ではなかった様子だし、わからないなりに調べてみた。(データ、天気図は、全て気象庁HPから引用)

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 一番気になったことは、10時30分頃、急に北東~東風に変化して、冷え込んだことであった。地上天気図の気圧配置から、南西風が吹いて気温が高くなりそうなことは、最初からわかっており、8時にはすでに20度を超えていた。だから、急に冷たい風が入ってきたのは、不自然な気がしたし、薄い恰好で釣りをしていたから、川から上がって上着が欲しくなり、結果蜃気楼を発見した。

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速報天気図 2018年5月23日12時

 調べられるといっても、アメダスのデータぐらいしか手段はない。しかし、宗谷地方のアメダスのデータを見ていると、原因につながる要因が何となく記録されていた。

 川から一番近い浜鬼志別のアメダスでは、10時30分が西南西風4,0m、24,4度だったのが、10時50分には東風2,9m、13,4度と、激変していた。わずか20分間で気温が11度も低下していた。稚内も似たような傾向で、12時30分が南風3,0m、23,3度が、12時50分には東北東2,8m、15,5度だった。

浜頓別気温
アメダス・浜鬼志別 23日気温 1時間おき

浜鬼志別風
アメダス・浜鬼志別 23日風 1時間おき

 宗谷岬では、アメダスの標高が稚内(3m)、浜鬼志別(13m)に比べて標高が高い(25m)場所に設置されている影響か?稚内、浜鬼志別よりも風や気温の変動は緩やかだった。9時30分は南西5,6m、21,7度が、11時40分は東北東3,0、14,1度だった。海面に近くで、短時間に急激な冷気が進入したことになるだろうか。

 稚内から約20km内陸にある沼川では、冷気の影響はなく、風向きは南西~南南西で気温は20度以上だった。沼川のデータで注目したのは、蜃気楼が発生しなかった前日の22日や翌日の23日は、23日ほど気温は上昇しておらず、12時の気温は22日は16,6度、24日は16,8度と、23日の25,6度に比べて、はるかに低かった。(風向きは、3日とも南西~南南西風)

 利尻や礼文といった島や、もう少し南の浜頓別、北見枝幸では変化が起きていないか、起きても小さく短時間だった。宗谷湾周辺で、局地的に海からの冷気が進入した様子だが、内陸の温度上昇の影響ではないか?温まり過ぎた内陸の空気は軽いから上昇してしまい、少なくなった空気を海風が補い、暖気を冷気が押し上げてしまい、上暖下冷という蜃気楼を起こす空気層を形成したのではないかと思う。(ただし、沼川まで冷気は進入しなかった。)

沼川気温
アメダス・沼川 23日気温 1時間おき

沼川風
アメダス・沼川 23日風 1時間おき

沼川22日気温
アメダス・沼川 22日気温 1時間おき

 また、14時頃には稚内の変化は消滅していて、14時20分には南南東2,2m、20,3度と冷気がなくなっていた。浜鬼志別では、15時50分にようやく西南西風になり、19,7度。14時30分頃は、まだ猿払方面の蜃気楼を観察できたから、16時近くまで変化が続いていたのではないか?

稚内気温
アメダス・稚内 23日気温 1時間おき

稚内風
アメダス・稚内 23日風 1時間おき

 さらに、稚内市街地が変化している中、今度は市街地から宗谷岬方面を眺めてみたが、変化が起きていなかった。東よりの風だったことから、市街地は風上側、宗谷岬から市街地方面は岬の風下側(西側)となることも影響していたか?宗谷岬方面から観た市街地はビルが伸び上がっており、中にいた人たちは胴長おじさんになっていても、気が付いていなかったのでは?

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 アメダスの気温や風から考察してみたけど、沖の方の変化は、また違った条件であろうし、調べた傾向が次回も当てはまるとも思えない。謎があるから、蜃気楼には魅了されるのだし、大ハマグリ(猿払なら、ホタテ貝?)が口を開けたら、揺らめく景色が現れたというロマンがあっていい。
 北海道は蜃気楼を観察できる場所が多く、斜里周辺のように高確率で観られる場所もある。天気に絡む現象だから、行けばいつでも観られますということはないけど、北海道の沿岸部に寄った際は、水平線や沿岸の風景にモヤッとした空気の帯がないか、気にかけて欲しいものである。

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2018.05.31 / Top↑
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