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 ヤマケイオンラインの「大人のワンゲル部」の中で、「私の山ビル対策」について書いたところ、ずいぶん読まれているという。山ビル最盛期に合う内容だけど、山ビル対策は関心が高いのだろう。ここでは、書き切れなかった分を補足する。

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 自分が山を企画する際、山ビルがいる時期と場所は、ほとんど外している。以前、ツアー企画担当者が山ビルが絶好調の時期・コースを選び、「止めておけ」という忠告も空しく、参加者が集まってしまった。当日朝、「今日のコースは、山ビルが出ます」と話したところ、一様に参加者たちが狼狽してしまった。山ビルが出ることを知らないで、申し込んだのだった。防御を完璧にしていた自分は余裕だったけど、無防備なお客さんたちをフォローするのが、大変だった。お客さんたちが全然楽しめない登山をするのは、本望でない。(一度体験するのは、悪くないが・・・)

 ガイドの仕事で山ビルのコース(まして巣窟なんか)へは行かないけど、調査の仕事となると、6月の東丹沢へも行きざるを得なくなる。調査の仕事の合間、山ビルを相手にしながら、色々なアイデアを試してみた。

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 山ビルにかける液体として、、シーブリーズなどのメンソール系のボデイローションを使用するのは、肌に優しいからである。山ビルを寄せ付けないというより、寄ってきても振りかけて撃退してしまう志向である。だから、いくら肌に塗っても効果はないけど、山ビル忌避剤を肌に塗る気にはなれないし、山ビルを落とせればいい程度である。一般的な塩水は、結晶が残るくらいの濃度でないと効き目イマイチだった、また、一匹ずつに塩をまぶすなんて、巣窟レベルでは通用しない。同じような理由で、ライターは巣窟レベルでは手が回らない上、下手をすると衣服を焼いてしまう。

 液体系での防御は、山ビルを殺すことが重要でなくていいと思えるのは、靴やズボンの下に侵入されても、パンティストッキングを履いていることで、フォローしている。山ビルが出る場所は蒸し暑い樹林帯が主なので、ズボンの下にスポーツ用のタイツでは暑過ぎる。パンストのいい点は、つま先まで覆われていることと、厚目の製品だと、上から血を吸われにくいことである。蒸し暑い樹林帯であっても、ズボンの下に履いても我慢できる。さらに効果を高めるために、自宅を出る前にパンストを塩水に浸して、絞ってから履いていくこともある。

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 面白いことに、長靴の中で山ビルがノビてしまっていることがある。肌に取り付けないで、長靴の中の暑さで熱中症に掛かってしまった様子である。35度以上になる猛暑日の日は、あまり山ビルが出てこないという話を聞いたことがあり、暑ければいいという訳ではないみたいだ。調査の際は、長靴で行くことが多く、開口部をガムテープで塞いでしまう。また、長靴は這いあがってくる山ビルを、発見しやすい。耐油性タイプの長靴は、グリップが良く、山でも歩きやすい。

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 防御ばかりでは内気になるので、攻撃編として山ビルを殺してしまう一番手っ取り早いのが、ハサミで切ってしまうことだった。小型で切れ味鋭い、釣り糸であるPEラインを切断できるタイプがベストである。小さい山ビルや隙間に入った奴も、仕留められる。一日50匹以上切断して、血を吸われないで山から下りられると、達成感が大きい。日ごろからストレスを溜めている人は、巣窟で切りまくれば、相当リフレッシュされるのではないかと思う。ホラー映画やゲームと違い、リアルに自分に向かってくる相手をやっつけていいという機会は、なかなかない。ただ、血を吸い始めた奴は、液体で落としてから切らないと、肌に口が残る。

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 上半身が喰われることを時々見るけど、休憩の際、ザックを地面に置いて山ビルが付いたことに気付かぬまま背負ってしまい、侵入されていることが多いようだ。休む際は、木にシュリンゲを巻いてカラビナを掛けて、ザックを木にぶら下げておくのが一番である。

 巣窟レベルで山ビルが居そうな場所へ行く際は、塩漬けパンストをはき、休憩用のシュリンゲとカラビナを用意して、ハサミとシーブリーズを釣り用のベストに入れて武装する。湿った沢状地形に、特に獣道が交差していると、気合が入る。もっとも、最高気温が20度を下回るような時期に行けば、山ビルが少なくなるから、武装も決戦もほとんどない。落ち着いた山歩きが、楽しめる。


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2018.07.10 / Top↑
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